阿多岐層【美濃地方の露頭61】

阿多岐層

阿多岐層は、白鳥町阿多岐から高鷲町にかけての地域、白鳥町北部地域、八幡町北部地域などに分布しています。東西約9km、南北約15kmの範囲に存在したと考えられる湖に堆積した地層です。

烏帽子岳火山岩類や大日ヶ岳火山岩類によって覆われていて、新第三紀の鮮新世から第四紀の更新世にかけての500万年~200万年前に形成されたと考えられています。

阿多岐層は下部層と上部層に分けられており、下部層は3~4mの厚さで、おもに、凝灰岩や凝灰質砂岩・泥岩からなり、珪藻土や褐炭の薄層を挟むようです。上部層は約40mの厚さで、おもに安山岩礫を含む礫岩と砂岩との互層からなるようです。

郡上市高鷲町大鷲向鷲見と恵里美の間

露頭の紹介

郡上市高鷲町の高鷲小学校の北に「高鷲小学校前」交差点があります。ここを高鷲IC方面の南へ進み、約1.1kmの左側(道路が左に曲がっている途中)に露頭があります。また、さらに700mほど進み、高鷲IC方面と鷲ヶ岳スキー場方面に分かれる道のすぐ左側にも露頭があります。

両方とも阿多岐層の露頭です。前者の露頭は、安山岩礫を含む礫岩の上に砂岩層が載っています。

写真は露頭の下部の礫岩層を近づいて撮ったもので、スケールの長さは20cmです。

後者の露頭は、砂岩シルト岩(泥岩)の互層が見られます。

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同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下部にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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