阿多岐層
阿多岐層は、白鳥町阿多岐から高鷲町にかけての地域、白鳥町北部地域、八幡町北部地域などに分布しています。東西約9km、南北約15kmの範囲に存在したと考えられる湖に堆積した地層です。
烏帽子岳火山岩類や大日ヶ岳火山岩類によって覆われていて、新第三紀の鮮新世から第四紀の更新世にかけての500万年~200万年前に形成されたと考えられています。
阿多岐層は下部層と上部層に分けられており、下部層は3~4mの厚さで、おもに、凝灰岩や凝灰質砂岩・泥岩からなり、珪藻土や褐炭の薄層を挟むようです。上部層は約40mの厚さで、おもに安山岩礫を含む礫岩と砂岩との互層からなるようです。
露頭の紹介
郡上市高鷲町の高鷲小学校の北に「高鷲小学校前」交差点があります。ここを高鷲IC方面の南へ進み、約1.1kmの左側(道路が左に曲がっている途中)に露頭があります。また、さらに700mほど進み、高鷲IC方面と鷲ヶ岳スキー場方面に分かれる道のすぐ左側にも露頭があります。
両方とも阿多岐層の露頭です。前者の露頭は、安山岩礫を含む礫岩の上に砂岩層が載っています。
写真は露頭の下部の礫岩層を近づいて撮ったもので、スケールの長さは20cmです。
後者の露頭は、砂岩とシルト岩(泥岩)の互層が見られます。
同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下部にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。