ドロストーン
ドロストーンは、ドロマイトからなる岩石です。
ドロマイトは、石灰岩を構成しているCaCO3中のカルシウム分が、海水中でマグネシウムに置き換わったものと考えられています。
根尾東谷川の岩井谷合流部付近は、研究者によって詳しく調査されています。下流側から、「玄武岩質溶岩などの玄武岩質岩石→チャート→ドロストーン→チャート」が積み重なっていて、チャートに含まれる放散虫化石によってこれらの堆積物が古生代のペルム紀にできたことがわかっています。
全体を復元すると、大洋底の基盤または海底火山とその上に堆積したドロマイトや石灰岩、その周辺には遠洋性海底堆積物(陸地から遠く離れた海底で堆積したチャートなどの堆積物)があったことがわかります。
今回の露頭
根尾東板屋の南東に国道418号から分かれて、根尾の下大須方面へ向かう県道255号があります。
下大須に向かって県道255号を進むと、約8.7km先の左側に橋があります。その橋の手前に支流が合流していますが、それが岩井谷です。
岩井谷との合流部から上流に向かって100m強ほどのところで東谷川左岸に下りると、層状チャートとドロストーンの露頭があります。
上の写真はチャートの中にドロストーンが入っているところを撮りました。黄色のスケールは約20cmです。同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下部の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。