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美濃地方

赤褐色の層状チャートの褶曲【美濃地方の露頭9】

坂祝町取組の木曽川の堤防沿いにある施設(排水樋管)の南に、赤褐色の層状チャートが広がります。 赤褐色の層状チャートの褶曲 :加茂郡坂祝町取組木曽川沿い右岸 赤褐色のチャートは、チャートの中に含まれている鉄分が酸化して赤鉄鉱として含まれているので赤いのです。酸化するには酸素が必要なため、赤褐色のチャートが堆積したときは海洋中に酸素が多くあったと考えられます。
美濃地方

軽石が入った地層【美濃地方の露頭2】

各務原層には5~10mmほどの径をもつ丸い黄褐色の粒が見られます。これは火山から噴出した軽石です。 軽石というと、灰色で多くの穴があいた軽くて少し硬い石というイメージがありますが、各務原層に入っている黄褐色の軽石は、さわると簡単につぶれます。軽石の中の成分が粘土に変わりもろくなったためです。 中には黄褐色ではなく、灰色のやや硬い軽石も入っていますが、性質がや...
川沿いの石

石灰岩チャート互層【板取川沿いの岩石8】

長良川沿いの石灰岩その3で紹介した石灰岩とチャートが交互に堆積しているように見える岩石(石灰岩チャート互層)が板取川沿いにも露出しています。 ただ、石灰岩とチャートでは堆積する水深が異なるなどの形成条件が違うため、石灰岩チャート互層の形成過程は正確にはわかっていないようです。 美濃市から関市洞戸に向かう県道81号美濃洞戸線で、突き当りである関市洞戸事務所前交...
川沿いの石

砂岩【板取川沿いの岩石4】

美濃市から関市洞戸に向かう県道81号美濃洞戸線で、片知川を越えて1.3kmほど進むと、左に蕨生大橋があります。そこを渡らずに県道81号をそのまま700mほど進むと、北から流れている矢坪谷を渡る小さな橋(和紙橋)があります。その手前を川原に下る道を下り、上流(西)へ150mほど進むと板取川左岸に岩石が露出しています。 美濃帯堆積岩類の砂岩です。 美濃市蕨生西屋...
川沿いの石

花崗斑岩【板取川沿いの岩石2】

板取川沿いの岩石その1と同じように、美濃市から関市洞戸に向かう県道81号美濃洞戸線で美濃市片知穴洞にある穴洞橋まで行き、その橋を西に渡り、右折します。400mほど北進すると、切り通し道があります(そこから川へ下りるとその1のチャート層の場所)。 そこを越えて350mほど北進すると、川原へ下りる細い道があります。川原へ下り、150mほどもどる方向へ(南へ)歩く...
川沿いの石

チャート層【板取川沿いの岩石1】

長良川本流沿いには、表層を覆っている第四紀堆積物の他に、広い範囲に美濃帯堆積岩類が、北部には白鳥流紋岩と呼ばれる火山岩類が分布します。(白鳥流紋岩についてはこちらのシリーズをどうぞ) また、最上流部には大日ヶ岳等を構成する火山岩類が分布しています。長良川の支流である板取川沿いには、長良川と同じように美濃帯堆積岩類と火山岩類が広く分布します。板取川沿いの岩石に...
川沿いの石

美濃市のメランジュ【長良川沿いのメランジュ2】

美濃帯堆積岩類の中には、長良川沿いのメランジュその1で紹介したメランジュという地質体が色々な規模で見られます。 メランジュは、砂岩・珪質泥岩・チャート・石灰岩・火山岩類(玄武岩質溶岩等)などの色々な岩塊が泥質の基質の中に埋められたように含まれている岩石で構成されています。 場所により含まれる岩塊の種類や大きさが異なり、基質の状態も異なります。 美濃市立花地区...
川沿いの石

粘土でできた石【長良川沿いの珪質粘土岩1】

美濃帯堆積岩類において、礫、砂、泥などの砕屑物をほとんど含まず、粘土鉱物だけからなる岩石があります。 その珪質粘土岩は、中に黒色の珪質泥岩をはさむことを特徴としています。 珪質粘土岩は、中生代三畳紀の層状チャートの基底部に存在することがわかっていて、三畳紀初期における酸素が少ない状態の海洋で堆積したものだと考えられています。実際に化石がほとんど含まれないよう...
川沿いの石

珪質泥岩【長良川沿いの砂岩・泥岩5】

美濃帯堆積岩類の中には、チャートほど珪質(ガラス質)で堅硬ではないけれど、珪酸(SiO2)分に富む細粒で緻密な岩石があります。 細粒な粒子が固結した岩石なので泥岩ですが、珪酸分に富んだ岩石なので珪質泥岩と呼ばれます。 層状チャートの上位に重なり、密接に伴うことが多いようですが、チャートをつくっている放散虫化石などと陸からの細かい粒子が混じりあった堆積物で、海...
川沿いの石

砂と泥の違い【長良川沿いの砂岩・泥岩3】

砂岩は砂が固決した岩石、泥岩は泥が固決した岩石ですが、砂と泥は粒の大きさが異なっているだけです。 砂は2mm~1/16mm(21mm~2-4mm)からなる粒、泥は1/16mmより小さい粒と定義がされています。 砂より大きなもの、2mm以上の粒は、一般的には小石、石と言いますが、正しくは礫と呼びます。 砂岩の中に礫が集中して含まれている場合があります。 国道1...