各務原台地【美濃地方の露頭1】

ここまで岐阜県の長良川、板取川、津保川沿いの岩石、および県外の観光地(ジオサイトと呼んだりします)をいくつか紹介してきました。

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今シリーズでは、岐阜県美濃地方の地質関係の見学地を紹介します。また、立体視ができるような写真を掲載していきます。

目次

各務原台地

各務原台地は、各務原市を中心に木曽川右岸に分布する台地で、濃尾平野の沖積面(自然状態で現在も形成されている平野の表面)から一段高い海抜30~55mを示しています。

その台地を構成する堆積物のうち、大部分を占めているのが各務原層です。各務原層は河川(古木曽川)に運ばれてきた砂などが堆積してできた地層です。

今回の露頭

各務原台地は主に各務原層でできているため、台地の地下を掘れば見ることができるのですが、実際にはなかなか見るのに適した場所がありません。

しかし各務原台地の縁の崖になっているところでは、見ることができる場所があります。

以前は見ることができた場所でも、植物が生えて見えにくく、または見えなくなっている場所が多いですが、今回は、現在でも各務原層が見える場所を紹介します。

各務原市大脇町の東西道路の切り通し脇に露頭(地層などが見えるように露出しているところ)があります。チャート層とその上位の各務原層が露出しています。上の写真は各務原層を北西から撮ったものです。

各務原層は主に砂層でできていますが、その中に丸い黄褐色の粒(軽石)が入っています。

下の写真は近づいて西から撮ったものです。

もっと近づいて撮ったものが下の写真で、スケールは20cmです。砂層の中に丸い黄褐色の軽石が入っていることがわかると思います。

下の写真は、同じ露頭を少し遠くから西より撮ったものです。同じような写真が横に並んでいますが、それぞれの写真の●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。

地層関連はこちらもおすすめです。地層の削られやすさの違いによってできた滝を紹介しています。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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