阿寺断層2【美濃地方の露頭44】

阿寺断層は全国でも屈指の活断層の一つで、中津川市坂下や付知町などで崖として直接確認することができます。

付知町では、大門から倉屋にかけて断層崖が連続して見られます。

中津川市付知町大門付近

大門には阿寺断層の説明看板がありますが、その東に見られる約8mの高まりが、断層によってずれてできた崖です。そこから高さ約10mで北西へ真っすぐに延びる崖が約1000m続き、北東側が高くなっています。そのため、断層崖の西から見ると直線的に崖が続いているのがわかります。

断層運動によって片方が高くなるため、低い方には土砂がたまりやすく、断層崖の高さは実際のずれよりも低くなっています。付知町倉屋の倉屋神社西方で、溝(長細い穴)を掘って調べるトレンチ調査が行われています。その結果、断層を境にして垂直方向に少なくとも17.5mもずれており、この断層崖は約1万2000年前から何回かの地震によって形成されたことがわかっています。

写真は、断層崖を西から撮ったもので、写真の右端に説明看板の裏側が写っています。

下の写真は説明看板の北西600mほどのところにあるポスト周辺を西から撮ったもので、ポストの左側(ポストのうしろ)に写っているのが断層崖です。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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