瑞浪市から土岐市にかけて分布する新第三紀層である瑞浪層群は、下位から土岐夾炭層、本郷層、明世層、生俵層と呼ばれる地層群に分かれています。
瑞浪市民公園内には、明世層の最下部である月吉部層を除く、戸狩部層、山野内部層、狭間部層がほぼ連続して順に重なって露出しているので、観察しやすいです。化石博物館の東にあるへそ山の南側斜面の露頭を見てから、少し回りこんで北東へ進むと連続して露頭が見られます。
写真はへそ山の南側斜面の露頭で見られる戸狩部層の上部を南から撮ったもので、灰色~灰褐色をした細~中粒の凝灰質砂岩から構成されています。
地層というと、砂や泥、火山灰などが何層もほぼ水平に重なっているのをイメージするかもしれませんが、なかなかそのような見やすく理解しやすい地層はありません。しかし、瑞浪市民公園内の地層は見やすく、理解しやすいです。堆積面が水平に近く、南西から北東へ進むと、地層の下位から上位へ順番に観察できます。
写真は体育館の西の露頭をパノラマで東から撮ったものです。戸狩部層上部から山野内部層下部を撮ったもので、下の方に白い層が2枚見えるのが戸狩部層上部に挟まれる火山灰層(凝灰岩)です。
下の写真は、上に写った地層を北東から撮ったものです。2枚の白い層が同じ火山灰層です。
最後の写真はもっと北東へ進んで、体育館と野球場の間にある駐車場の前で、山野内部層の下部から中部を南東からパノラマで撮ったもので、ここにも火山灰層があります。