巨大な岩塊を含む凝灰岩【美濃地方の露頭19】

可児市兼杖の可児川左岸の河床には巨大な岩塊を含む凝灰岩~凝灰質砂岩が分布します。

調査によると、約40mの厚さがあるようです。巨大岩塊は、角礫~亜角礫(角ばった礫~やや角ばった礫)で、凝灰岩・凝灰質砂岩・砂岩泥岩互層・褐炭層、ケイソウ質泥岩などからなっています。最大の岩塊は直径が20mに達していて、乱雑に入っています。

この露頭を見れる場所を紹介します。可児市兼杖に可児川に架かった姫橋がありますが、左岸堤防を下流に約250m進んだところに川に下りる階段があります。そこを降りて、さらに西へ100mほど進んだところに2.3m×1.7mほどの岩塊(凝灰岩)が入った凝灰岩があります。河川敷の改修工事のため、露頭が削られ幅が以前よりは狭くなっていますが、岩塊を見ることはできます。また、その場所から20mほど西へ進むと砂岩泥岩互層が見られますが、地層の傾きが周辺と比べて大きいため、巨大なブロックだと思われます。

同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

下の写真は西から撮ったもので、上の写真に写っている岩塊が上部に写っています。また、ハンマーの左に写っているのはチャートの礫と樹木片です。

下の写真は2.3m×1.7mほどの岩塊が入った凝灰岩を東から撮ったものです。

下の写真は、ハンマーの左を近づいて撮ったものです。シャープペンの長さは約14cmです。砂岩泥岩互層ですが、凝灰岩との境界は確認できませんでした。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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