美濃加茂盆地地域に分布する新第三紀層である瑞浪層群は、古い順に蜂屋層、中村層、平牧層で構成されています。今回は、1番新しい平牧層を紹介します。
蜂屋層・中村層についてはこちらで紹介しています。
平牧層は、約1800万年前に火山活動が活発となり、その火山噴出物が浅い湖沼に堆積したことで形成された地層と考えられています。可児市南部地域、御嵩町南部地域、犬山市北東地域に分布します。
厚さは80mほどあり、凝灰岩層、凝灰質礫岩層、凝灰質砂岩層、凝灰岩質泥岩層、巨岩塊を伴う凝灰岩層、軽石質凝灰岩層など、ほとんど火山性の堆積層からなっています。
県道84号の羽崎交差点(可児市)から東へ進むと平牧地区センターの矢印があります。そこを南進し、平牧地区センターを越えてしばらくするとトンネルがあります。そのトンネル(可児市二野のトンネル)の手前(北側)100mほどに南東へ入る小道がありますので、そこを進みます。
すると、つきあたりのところに露頭があり、地面から1mほどのところに約50cm幅の暗色をした凝灰岩が帯状に露出しています。
そこには、火山ガラスや輝石の結晶が含まれています。ほかには、凝灰質砂岩層や凝灰質泥岩層が見られます。これらは平牧層の中の上部層に相当するようです。
下の写真は同じ露頭を西から撮ったものです。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。