関市下之保多良木の多良木橋下に、美濃帯堆積岩類の砂岩泥岩互層が露出しています。
砂岩や泥岩は、海洋プレートにのって運ばれてきた玄武岩質溶岩や石灰岩、チャート層などとは違って、大陸側から流れ込んだ砂や泥が元にできたものです。
砂と泥が混ざったものが水中に運ばれると、粒の大きい砂が先に沈み、次に粒が小さい泥がゆっくりと沈みます。そのため、下の方に砂の層が、上の方に泥の層が堆積します。（級化層理と呼びます）
このように、砂と泥が何回も繰り返して海底に堆積して、それが固結し岩石になったものが砂岩泥岩互層です。
したがって、砂岩泥岩互層を下から見ていくと、まず砂岩が堆積し、上に行くにしたがって粒の細かい泥岩が堆積し、その上に急に粗い砂岩が堆積し、まただんだんと細かい泥が堆積し、急に粗い砂岩が…というように、よく観察することで砂岩泥岩互層の（本来の）上下がわかるのです。
県道５８号関金山線を北進し、下之保に入ります。左側にあるコンビニを越えてしばらく進むと、津保川を渡る橋（多良木橋）があります。右側に工場がある場所です。この多良木橋の手前右手の脇から川原へ歩いて下りることができます。津保川右岸の河床に広く岩石が露出していますが、これが砂岩泥岩互層です。
上の写真は砂岩泥岩互層を少し離れて北から撮ったもので、次の写真は近づいて泥岩と砂岩の境界を撮ったものです。灰色っぽいのが砂岩で、より暗い色のものが泥岩です。
最後の写真は西から撮ったものです。同じような写真が並んでいますが、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、写真下の白丸を重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。
