白鳥流紋岩の分布域(地表近くにおける)の北には、
大日ヶ岳や鷲ヶ岳をつくっている安山岩が分布しています。
その安山岩を手軽に観察できるのが国道156号線の近くで見られる滝です。
国道156号線に沿って長良川上流に向かい、ひるがの高原に着く約1km手前に、
駒ヶ滝と夫婦滝があります。
両方とも安山岩質溶岩にかかる滝です。
下の写真は夫婦滝の上部の溶岩と下部の火山砕屑岩の境界部付近を撮ったものです。
夫婦滝の水が流れている近辺を見ると、
滝の上部2/3と下部1/3のところでは岩石が違うのがわかります。
上部2/3は溶岩からなっていて、浸食はしにくい岩石です。
下部1/3は角礫が入った岩石(火山砕屑岩)からなっていて、浸食はしやすい岩石です。
火山砕屑岩というのは、火山から噴出された溶岩以外の火山灰や火山礫、
火山岩塊といった固形物が固まった岩石です。
浸食しにくい溶岩層に浸食しやすい火山砕屑岩層がはさまっているため、
浸食の違いによって急崖が形成され、そこが滝となっています。
写真が2種類ありますが、上の写真は夫婦滝、下の写真は駒ヶ滝を撮ったものです。
同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある左の●と右の●を重なり合わせるように見ると立体的に見えます。