金華山の地質

岐阜県にある金華山は、チャートという硬い岩石からできています。

チャートは、深海底で堆積した微小な生物(放散虫など)の死骸等が固まった岩石です。七曲り登山道を登って露出している硬い岩石がチャートです。

また、七つ目の曲がり角から岩戸公園に抜ける道が切通しとなっていますが、その切通しにはチャートとは違った黒い岩石が露出しています。

ここで見られるのは黒色の泥岩です。他に見られるチャートとは異なり、有機質の泥や微粒な黄鉄鉱など酸素の乏しい場所でできたために黒色をしていると考えられています。

金華山 露頭 金華山七曲登山道

黒色泥岩層は、本来堆積した向きではなく、右斜め上方向に突っ立った状態になっています。
右にあるメジャーは2mです。

この黒色泥岩層が形成された時期は、地球規模で海洋中の酸素が乏しい時期にあたり、そのためその頃にいた地球上の生物の多くが絶滅したと言われています。

その証拠と考えられる黒色泥岩層が金華山で見られるのです。

下の写真は近づいて撮ったもので、右にあるスケールは20cmです。

金華山 露頭 金華山七曲登山道(拡大)
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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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