今回は、岐阜県郡上市にある釜ヶ滝周辺の石を紹介します。
https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_3491.html
国道156号線沿いにある郡上市美並町の吉田小学校南の道路を西に進みます。3kmくらい進んだところから釜ヶ滝に進む遊歩道ができています。入口に茶店があり、そこを通り抜けたところから滝への遊歩道が始まります。
行者の滝、三の滝、二の滝、一の滝の順に見学することになります。最初の行者の滝は遊歩道を歩いて1分ほどですが、5分ほどかかる三の滝を越えると、二の滝と一の滝は手すりが付いた階段を通ることになります。
写真は釜ヶ滝の三の滝を東から撮ったものです。
二の滝から一の滝に向かうには、つり橋を通ることになります。
その一帯は、チャート、砂岩、そして貫入岩である石英斑岩が分布します。4つの滝がかかっている岩石はチャートだと思われます。
チャートは、砂や泥などが届かないような陸地から離れた海底に、ガラス質の殻をもった微生物(放散虫など)が堆積し、固まった岩石です。ガラス質のものがくっつき、固まったものであるため、硬く浸食されにくい岩石です。しかし、ガラスが割れやすいようにもろいです。もろく縦横に割れ目が入っているのです。割れ目が縦横に入っているのは、硬くてもろいものが付加体として陸地にくっつき、プレートの動きにしたがって、外から力を受け続けていることに起因しているのだと考えられます。縦横に割れ目が入っているため、段差ができ、崖になりやすく、そこに水が流れると滝になります。
写真は二の滝を北東上部から撮ったものです。
下の写真は二の滝から一の滝の間に見られる層状チャートを南東から撮りました。
下の写真は一の滝を北西から撮ったものです。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある黒丸または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。