赤河火山灰流シート【美濃地方の露頭51】

濃飛流紋岩は、岐阜県の面積の約1/4という非常に広い範囲に分布します。

濃飛流紋岩の大部分は大規模な火砕流によってもたらされた堆積物で、火山灰や軽石などが自分の重さや保持された熱によって、互いに密着してくっつき、堅固な岩石(溶結凝灰岩)になっています。

加茂郡白川町三川新田橋北西の露頭

濃飛流紋岩中の溶結凝灰岩は10枚ほどのほぼ均質な非常に厚い板状の堆積物に区別でき、その一枚の単位を火山灰流シートと呼びます。

白川町三川辺りには赤河火山灰流シートと呼ばれる溶結凝灰岩が分布します。この溶結凝灰岩は、多量の異質岩片(噴出した濃飛流紋岩の基盤となっている岩石(美濃帯堆積岩類など)の破片)を含んでいることを特徴としています。

ここでは、溶結凝灰岩に特有な柱状節理が見られます。

下の写真は溶結凝灰岩を接写したもので、写真の縦は3cmです。黒っぽい角ばった岩石片(異質岩片)が入っているのがわかります。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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