濃飛流紋岩は、岐阜県の面積の約1/4という非常に広い範囲に分布します。
濃飛流紋岩の大部分は大規模な火砕流によってもたらされた堆積物で、火山灰や軽石などが自分の重さや保持された熱によって、互いに密着してくっつき、堅固な岩石(溶結凝灰岩)になっています。
濃飛流紋岩中の溶結凝灰岩は10枚ほどのほぼ均質な非常に厚い板状の堆積物に区別でき、その一枚の単位を火山灰流シートと呼びます。
白川町三川辺りには赤河火山灰流シートと呼ばれる溶結凝灰岩が分布します。この溶結凝灰岩は、多量の異質岩片(噴出した濃飛流紋岩の基盤となっている岩石(美濃帯堆積岩類など)の破片)を含んでいることを特徴としています。
ここでは、溶結凝灰岩に特有な柱状節理が見られます。
下の写真は溶結凝灰岩を接写したもので、写真の縦は3cmです。黒っぽい角ばった岩石片(異質岩片)が入っているのがわかります。