濃飛流紋岩は非常に広い範囲に分布し、岐阜県の面積の約1/4を占めます。
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そして、どこでもほぼ同じような見た目をした岩石からなります。濃飛流紋岩の大部分は大規模な火砕流によってもたらされた堆積物で、火山灰や鉱物、軽石などが自分の重さや保持された熱によって、互いに密着してくっつき、堅固な岩石になっています。それを溶結凝灰岩と呼びます。
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濃飛流紋岩中の溶結凝灰岩は、厚さ200m~700mで、20km~60kmの広がりをもち、基本的にはほぼ均質な非常に厚い板状の堆積物を形成し、そのような単位を火山灰流シートと呼んでいます。濃飛流紋岩は10枚ほどの火山灰流シートに区分されています。中津川市坂下西方寺の木曽川沿いに分布する濃飛流紋岩は下呂火山灰流シートと呼ばれるもので、濃飛流紋岩の中でも広範囲に分布する岩石です。
火山灰流シートは、マグマだまりの中ですでに結晶化していた鉱物とその間を埋めていた液体が噴出し、粉々に砕かれるとともに空気中で急冷され固化し、それが移動し堆積したものです。中には、鉱物とその間を埋める液体が砕かれずにまとまったもの(本質岩片)が飛び散って堆積することがあります。溶結凝灰岩の場合、その本質岩片も堆積方向につぶされ固化しています。そのため、断面で見ると凸レンズ状になり(本質レンズと呼ぶことがあります)、かつ同じようにつぶれた本質岩片がいくつも同じ方向につぶれているのです。
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上の写真は、本質岩片がレンズ状になって集まっているところを南西から撮ったもので、写真の縦は18cmで、暗灰色でレンズ状になっているものが本質岩片です。
下の写真は溶結凝灰岩の本質岩片以外の部分を接写したもので、縦は4cmです。
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