中津川の付知峡(つけちきょう)にある不動滝は、絶景ポイントとして有名です。

この付知峡観音滝・不動滝周辺には、濃飛流紋岩が分布しています。
濃飛流紋岩の大部分は大規模な火砕流によってできた溶結凝灰岩で、基本的にはほぼ均質な非常に厚い板状の堆積物を形成しています。そのような均質な非常に厚い板状の堆積物の単位を火山灰流シートと呼びます。付知峡観音滝・不動滝周辺は下呂火山灰流シートからなります。
下の写真は手前の溶結凝灰岩の露頭も入れて、観音滝をバックに南西から撮ったものです。手前の露頭にある黄色のスケールは20cmです。同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

柱状節理は、液体状のものが冷却によって固体になるときの体積収縮によって、岩石にできる柱状の割れ目です。
溶岩でしばしば起こる現象ですが、火砕流堆積物の場合でも起こり、溶結凝灰岩では形成されやすいようです。観音滝・不動滝では、柱状節理による崖の形成によって、そこを水が流れ落ちています。

最後の写真は溶結凝灰岩を接写したもので、写真の縦は2cmです。
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