土岐砂礫層【美濃地方の露頭38】

岐阜県の東濃地域から中濃地域にかけて、丘陵地や高原に広く土岐砂礫層が分布します。

土岐砂礫層は、主に礫層からなり、砂層粘土層火山灰層がしばしば挟まっています。広い範囲に分布することもあって、場所によって礫の種類に差があります。堆積年代はまだ明確にはなっていませんが、新第三紀鮮新世(500万年前~300万年前)頃に堆積したようです。

恵那市山岡町原の南~南東の大露頭(自主運行バス下沼バス停の南東100mほど)

ここの礫層は数cm~10cm径ほどの亜円礫~円礫からできており、砂層やシルト層がレンズ状にはさまれています。礫の種類はチャートが多く、ほかには濃飛流紋岩の溶結凝灰岩、美濃帯堆積岩類の砂岩泥岩などです。

チャートは硬いままですが、それ以外の礫は風化して柔らかい状態になっています。(上の写真の黄色のスケールの長さは20cmです。)

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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