御嵩町南山の南山トンネルの西近くの切通しの両側には、平牧層の一部である岩塊を含む凝灰岩が露出しています。
国道21号可児御嵩バイパスの南山団地入口交差点を南進し、約1.0kmほどで南山トンネルが見えてきます。トンネルの手前から右手に南へ入る細い道がありますので、そこを50mほど進むと、切通しになっていて、道の両側に露頭があります。
写真は露頭の中央部を北東から撮ったもので、下の写真は南東から撮ったものです。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。
露頭は風化のため、不明瞭になっていますが、凝灰質砂岩の中に数10cm~50cmほどの径をもつ大きな岩塊が入っているのを確認することができます。1~2mの巨大な岩塊も含んでいます。丸みはほとんどなく角ばっており(角礫~亜角礫)、乱雑に入っています。
大きな岩塊の他には数cm~10cmほどの礫も含まれています。泥・砂・礫は大きさによって分けられており、順に大きいものを指します。
泥は1/16mmより小さい粒、砂は2mm~1/16mm(21mm~2-4mm)からなる粒、そして砂より大きなもの、2mm以上の粒は、礫と呼ばれます。
ここの露頭において、数cmの礫は美濃帯堆積岩類の砂岩、チャート、泥岩がほとんどです。一方で、それら以外の大きさの礫は、巨大な岩塊も含めて凝灰岩や凝灰質砂岩などからなっています。
下の写真は近づいて北東から撮ったものですが、ハンマーの右上にある見かけ上三角の白っぽい角礫は凝灰岩と思われます。