可児市塩の蜂屋層【美濃地方の露頭12】

瑞浪層群の蜂屋層は、美濃加茂市蜂屋町周辺から富加町、川辺町、八百津町、可児市塩付近などの広い範囲に分布し、ほとんどは火山角礫岩からなっています。

火山角礫岩中の角礫は多くは安山岩で、基盤となっている美濃帯堆積岩類の砂岩チャート泥岩なども伴っています。礫の大きさは、5~20cmほどが多いですが、ものによっては2mに達するものも含まれ、角礫の大きさや密集の度合い、角礫の種類などは場所によってかなり異なります。

蜂屋層が形成した時代には、まだ日本海は存在せず、日本列島の土台は大陸の東縁にありました。蜂屋層を形成した火山活動は、当時の大陸の内陸盆地に形成された湖の中で起きたと考えられているようです。

写真は県道122号の可児川に架かる橋(可児市塩橋)から北東を望んで可児川右岸を撮ったもので、川へ下りて南から撮ったものが次の写真です。

可児市塩の蜂屋層 :可児市塩可児川沿い右岸

次の写真は、上の写真の一部を南から撮ったものです。

下の写真はさらに近づいて撮ったものです。この露頭の火山角礫岩の礫は数cm~10cm径のものが多いですが、数10cm~50cm径のものもあります(1番下の写真)。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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