破断した岩【板取川沿いの岩石10】

洞戸栗原から洞戸高見にかけて、板取川沿いに分布する美濃帯堆積岩類は、主にチャート層と、破断した砂岩泥岩互層です。

特に洞戸尾倉の板取川沿いには、破断した砂岩泥岩互層が見られます。
洞戸尾倉では、板取川は東へ大きく曲がっています。その曲がっている川沿いに砂岩泥岩互層が露出しています。

ここの砂岩泥岩互層は、本来層状である砂岩はレンズ状(凸レンズのイメージ)や、ちぎれた形状となっています(破断といいます。こちらの記事参照)。

関市洞戸事務所東の国道256号を北進し、尾倉の集落に入ると川が東へ大きく曲がっていますが、その北東の道路沿い(集落の北東橋)に商店と消防団の車庫があります。
消防団の車庫の脇から川原へ下りることができます。川原へ下り、下流に向けて進むと破断した砂岩泥岩互層が露出しており、しばらく連続して見ることができます。

上の写真は破断した砂岩泥岩互層を南から撮ったものです。
同じような写真が2枚並んでいますが、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、下の白丸を重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

下の写真は破断した砂岩泥岩互層を近くから撮ったものです。
黒っぽいのが泥岩で、灰色っぽいのが砂岩です。

砂岩層がレンズ状(凸レンズのイメージです)や、ちぎれた形状をしているのがわかると思います。

関市洞戸尾倉:破断した砂岩泥岩互層

同じくレンズ状のものが含まれるこちらの回も、おすすめです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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