メランジュ【板取川沿いの岩石6】

地質としての連続性がなく、細粒の泥岩などの基質の中にいろいろな大きさや種類からなる岩塊を含むような地質体をメランジュと呼びます。
例えば砂岩珪質泥岩チャート石灰岩火山岩類(玄武岩質溶岩等)といった様々な岩塊が、泥岩の基質の中に埋められたように含まれています。

美濃地方では、このメランジュがいろいろな規模で見られます。

今回紹介する関市洞戸通元寺の板取川右岸には、100mほど連続に岩石が露出しています。
全体としては、黒色の泥岩の中にチャート珪質粘土岩砂岩泥岩互層の比較的大きな岩塊を伴っているメランジュです。

美濃市から関市洞戸に向かう県道81号美濃洞戸線で、突き当りである関市洞戸事務所前交差点まで進みます。
手前に洞戸橋がありますが、北側を見ると、板取川沿いに岩石が露出しているのがわかります。
交差点を右折して300mほど進み、東(右)に延びる細い道(通元寺のバス停のすぐ北の道)を入ります。車を止めて川原の方に進むと、板取川右岸に岩石が露出しているのが見えます。

1番上の写真は珪質粘土岩を西から撮ったもので、下の写真は砂岩泥岩互層を西から撮ったものです。

下の写真は黒色の泥岩の中に様々な岩塊が入っているところを東から撮ったものです。
写真の中央下にある淡灰色の岩塊は石灰岩です。

どの写真も同じような写真が2枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸や黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。

立体視については下記の記事をどうぞ。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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