飛騨川は、岐阜県の中央部を北から南へ流れる川です。
加茂郡白川町から七宗町にかけての約12kmは、連続的に岩盤の間を流れ、飛水峡と呼ばれる断崖の渓谷になっています。
国道41号の七宗町「川並交差点」の北に架かっている上麻生橋(赤い橋)より飛騨川を望むと、河床の岩盤を深く削り込んでいるのがわかるとともに、自然の威圧感を感じます。
また、上麻生橋と踏切を渡り、突き当りを右折して東進すると、800m弱のところにロックガーデンと呼ばれる広場があります。そこでは、峡谷の真上から断崖を眺めることができます。
このロックガーデン周辺で見られる岩石は、美濃地方に広く分布するチャートです。
チャートは、海にいるガラス質の殻をもった微生物(放散虫など)が死んで海底に堆積し、そして固まった岩石です。ガラス質であり、非常に硬い岩石です。この場所では、厚さ数~20cmのチャート層が厚さ1~数mmの薄い泥岩層を間に挟み、それらが交互に繰り返し積み重なり、層状チャートとして露出しています。