上野玄武岩【美濃地方の露頭42】

国道256号の中津川市「下野交差点」から国道256号を椛ノ湖方面(東)へ向かうと、約1.8kmのところ(北東側)に露頭があり、上野玄武岩と呼ばれる玄武岩質溶岩が露出しています。

中津川市下野東組国道256号沿いの露頭

玄武岩質溶岩

中津川市坂下(旧坂下町)北~西部には、木曽川からの比高が120~180mの台地(上野台地)があり、厚さ100mほどの玄武岩質溶岩が分布しています。

玄武岩質溶岩は粘り気が小さいため、平らな台地状の地形を形成することが多いです。上野玄武岩は約140万年前に噴出した溶岩で、細粒で緻密な灰色をした岩石です。

割れた面を見ると、一定方向に白い筋が並び、溶岩が流れたことを示す構造(流理構造)が見られます。下の写真は玄武岩を接写したもので、写真の縦は3.5cmです。

玄武岩質溶岩は風化すると、比較的に多く含まれているマグネシウムの成分が雨水などによって溶け出します。そのため、土壌が赤~紫っぽい色になります。上野台地では暗赤褐色の土壌が各地で見られます。

下の写真は暗赤褐色の土壌を撮ったもので、下野交差点から国道256号を椛ノ湖方面(東)へ向かい約2.3kmのところ(玄武岩の露頭のさらに500mほど東へ進んだところ)で撮影しました。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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