長良川鉄道の車窓からみた岩石 その2

長良川の中で、郡上市美並町の国道156号に架かる「木尾橋」の下の水深が一番深く、
20mほどの水深であると聞いています(岐阜県中濃消防組合の消防署員談)。

「木尾橋」の下は河川の攻撃斜面であるため浸食が激しいことに加えて、
周辺の構成岩石であるチャートが非常に硬いことに関連していると思われます。

チャート層に見られる甌穴(長良川沿いのチャート層6)のように、
チャート層内のある場所がいったん水流による礫(石ころ)の回転によって削られると、
どんどん深く穴をあけ、硬いため周りが削られることなくその深い穴が保存されることになります。

下り列車の場合、母野駅を出て、一つ目のトンネルを出たところで木尾橋の隣を通ります。
美濃市駅を出てから約13分30秒のところ(母野駅を出て約1分のところ)で、
車窓右側から木尾橋と長良川が見えます。
また、長良川沿いの花崗斑岩その1で紹介した花崗斑岩が木尾橋の向こうに見えます。

上の写真は列車の車窓から木尾橋と川を撮ったものです。

次の写真は長良川鉄道トンネルの北口の東で見られるチャートです。

下の写真は長良川右岸から撮った花崗斑岩(手前)と木尾橋(奥)です。
右と左それぞれの写真の下の●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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