烏帽子・鷲ヶ岳火山は、郡上市と高山市の境界にまたがり、南北約33km、東西約18kmの範囲に広がる火山体ですが、多くの谷により開析されていて、本来の火山地形はほとんど残されてはいません。
ただ、その堆積物は、高鷲町の鷲見川上流の道路沿いで見られます。高鷲町鷲見田代の県道452号と県道321号との交差点から、452号の方へ(東へ)4.9kmほど進んだ右側(南側)に安山岩質の火砕流堆積物と思われる岩石が露出しています。場所的には、高山市との境界から300m弱手前(西)の県道452号沿いです。
写真は露頭を北から撮ったものです。

ここには火山角礫岩という安山岩の岩塊が多く入った岩石が露出しています。岩塊は多量の斜長石と大きな角閃石を含む安山岩質溶岩からなり、岩塊以外の基質部も良く似た岩質・岩相をしています。岩塊は50cm以上の径をもつものもあります。

下の写真は、近づいて同じく北から撮ったものです。

岩塊以外の基質部を接写したのが下の写真です。中上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下部にある白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
