層状石灰岩【美濃地方の露頭81】

根尾東谷川流域には、舟伏山の石灰岩体を中心に比較的広く石灰岩層が分布しています。

東谷川のくるみ橋付近には石灰岩層が分布し、数10cm~2mの厚さで成層しています。有機質を多く含むために全体に黒っぽい色をしていて、サンゴ礁の礁湖(ラグーン)内の静かな環境に堆積したと考えられます。

シカマイアなどの二枚貝、ベレロフォンなどの巻貝、フズリナ、ウミユリなどの化石を含んでいるようです。特に、ここにはシカマイアが多くあり、本巣市の指定文化財となっていて、化石の掘削採取、環境の改変は禁止となっています。

根尾東板屋の南東に国道418号から分かれて根尾の下大須方面へ向かう県道255号があります。そこから下大須に向かって県道255号を進むと、約7.2kmにくるみ橋があります。くるみ橋を渡って右側にはシカマイア表示板があります。その前を通って東谷川左岸に下りて、下流に進むと露頭があります。

いずれの写真にも写っているスケールは1mです。

下の写真はシカマイアが見られるところを近づいて撮ったもので、左側に写っているスケールの長さは約18cmです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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