遠山層【美濃地方の露頭37】

第三紀層である瑞浪層群は、東濃地方では恵那市山岡町から岩村町、中津川市阿木にかけて分布し、岩村層群と呼ばれることもあります。この岩村層群は、下位から湖ないしは浅海に堆積した阿木層、海に堆積した遠山層に分けられます。

明知鉄道の山岡駅から南の牧地区に向かう谷沿いに遠山層が分布しています。山岡駅の南の線路を東へ渡り、南へ800mほど進むと東側の山際に崖(露頭)が見えます。

遠山層 :恵那市山岡町牧の東露頭

写真は遠山層を西から撮ったものです。地層がほぼ水平(南に緩く傾斜)に広がっていて、灰白色から灰色の細粒砂岩や凝灰質泥岩(凝灰質シルト岩)などからなっています。

これらの堆積物の中に2枚の凝灰岩層がはさまれているのがわかります。露頭の下部に暗灰色~黒色の10cm~30cm厚さをもった粗粒の凝灰岩があります。また、その1m弱上に1m~2.5mの厚さをもった灰色の層が凝灰岩層です。

拡大するとこのような構成になっています。下の黒っぽい層と上の灰色の層が凝灰岩です。左に写っている白いスケールは1mです。

下の写真は、上の写真の場所から北へ200mほど進んだところで見られる露頭を、南西から斜めに撮ったものです。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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