瑞浪市の瑞浪大橋(県道20号瑞浪大野瀬線が土岐川を渡る橋)付近の土岐川河床には、瑞浪層群の明世層上部層である狭間部層の軽石質凝灰岩層が露出しています。
写真は瑞浪大橋の50mほど上流の右岸河床露頭を北西側から撮ったものです。
ここの凝灰岩の中には多くの軽石などが見られ、美濃帯堆積岩類の礫もわずかに含まれます。軽石は黄褐色~灰色をしていて、1cm~数cm径のものが多く、大きいものは10cm以上に達するものもあります。
軽石とは、火山から噴き出した溶岩が急速に冷えてできた岩石です。溶岩に含まれたガスが気化してできた小さな穴があり、その名のとおり軽くて水に浮く特徴があります。
昨年、小笠原諸島の海底火山の噴火で噴き上がった軽石が各地に漂着し、話題となりました。
なお、色が白っぽいのものを軽石といい、黒っぽいものはスコリアと呼んで区別します。色の違いは二酸化ケイ素(SiO2)の量が関係しており、多いと色が淡く、少ないと黒っぽい色になります。軽石が地層に含まれているということは、その時代に火山の噴火があったということを示しています。
写真は上の写真の中央部分を北西から撮ったものです。
下の写真は、軽石質凝灰岩を近くから撮ったもので、スケールの長さは約20cmです。
下の写真は瑞浪大橋の80mほど下流の右岸河床露頭を南西から橋を望んで撮ったものです。同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある黒丸や白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。