富岳風穴(ふがくふうけつ)は、貞観噴火と呼ばれる西暦864年~866年(貞観6年~8年)に富士山北西麓で噴出した溶岩中に作られたトンネル状の地形です。
これを溶岩洞と呼びますが、富岳風穴は山梨県富士河口湖町の青木ヶ原にある溶岩洞で、周辺にいくつかあるうちで最大のもののようです。
溶岩は地面を流れる場合、空気や地面に触れた外側は冷えて次第に固まっていきますが、内部のまだ熱く溶けている部分は流れ去ってしまいます。そのため、外側だけが固まって残り、トンネル状の空洞ができるのです。このようなトンネル状の地形は玄武岩のような粘性の低い(サラサラの状態)溶岩でなければできません。
また、富岳風穴の内部に見られる縄状溶岩も粘性の低い溶岩が流れたからこそできたものです。縄状溶岩は、溶岩の表面が太い縄を束ねたような形で固まっている溶岩です。粘性の低い溶岩が流れる際、表面が冷えてやや固結ししわになったためにできたものです。
下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
富岳風穴について、詳しくはこちら。(やまなし観光推進機構)
https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p1_4903.html