粒のグラデーション(級化層理)【長良川沿いの砂岩・泥岩2】

美濃帯堆積岩類の砂岩泥岩は、陸にあった砂や泥が河川などによって海洋へ運び込まれ、その後堆積したものです。

砂や泥が水中で静かに堆積するときは、大きな粒度のものが先に沈み、小さな粒度のものが遅れて沈むため、一回の堆積においては、大きい粒が下の方に、小さい粒が上の方に堆積するのです。

このように、下部から上部に向けて堆積物の粒径が次第に小さくなっている堆積構造を、級化層理と呼びます。

級化層理が見られる場合は、堆積当時の上下がわかることになります。

国道156号線を北上し、美並IC入口を越え、三日市トンネルを抜けて、信号を左折し新美並橋を渡ります。新美並橋の1本下流の橋(講和橋)を南西に渡り、長良川の左岸堤防沿いに約350m西に進んだところに岩が連続して露出しています。

この一帯は砂岩が分布しています。川原へ降りる道がありますので、そこから降ります。

下の写真は、級化層理がわかる砂岩をやや離れて撮ったものです。写真の●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

こちらの記事でも級化層理がわかる露頭を紹介しています。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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