重なり合った石【長良川沿いの石灰岩3】

長良川沿いには、石灰岩とチャートが繰り返して重なっている岩石が見られます。

基本的には、石灰岩は浅い海で形成し、チャートは深い海で形成します。そして、石灰岩は深い海だと溶けてしまい、形成されません。

このように形成条件が全く異なる石灰岩とチャートですが、今回紹介する露頭では、交互に堆積しているように見える岩石が露出しています。

この露頭のように石灰岩とチャートが交互に積み重なるように見える産状の形成過程は、正確にはわかっていないようです。

この露頭があるのは、美濃市保木脇横持の長良川左岸です。

国道156号線を美濃市の市街地から北上し、新立花橋の手前にある新部の交差点から右折して県道324号白山美濃線を進むと、長良川が大きく東へ蛇行しています。
その蛇行部の北東部に杏谷と呼ばれる支谷が長良川に流れ込んでいますが、その合流部から南へ50m川原沿いに進んだところに見られます。

写真は二種類ありますが、上は少し離れて撮ったもの、下は近づいて撮ったものです。
それぞれの写真の下の●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、合わせるようにすると立体的に見ることができます。

白っぽく見えるのが石灰岩で、灰色っぽく見えるのがチャートですが、立体的に見るとチャートの方が手前に出ているように見えます。こうした立体感を伝えられるのが、立体視写真の良さです。

  

立体視写真については、こちらからどうぞ。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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