雨で溶ける石【長良川沿いの石灰岩2】

10年ほど前は、長良川沿いの玄武岩質溶岩その1で紹介した美濃市須原の長良川右岸に、石灰岩も露出していました。

しかし、今年行ってみると、川原の石に埋まっており、現在は以前のように石灰岩が見ることができない状態になっていました。

石灰岩

石灰岩は主に炭酸カルシウムから構成されているため、酸性の水溶液に溶けてしまう性質をもちます。以前のように石灰岩がなかったのは、溶けてしまったと考えられます。

また、石灰岩が露出しているところでは、独特の地形をなすことが多いです。

1番上の写真では、石灰岩の表面に上下方向の溝状のもの(黄色の点線の枠内)が見られますが、これをカレンと呼びます。雨水によって溶けた跡です。

下の写真はカレンを拡大したものです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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