板取川沿いの岩石その6で洞戸通元寺のメランジュについて紹介しました。
メランジュは、地質としての連続性がなく、細粒の泥岩などの基質の中にいろいろな大きさや種類からなる岩塊を含むような地質体です。
関市板取一里保木にあるキャンプ場の板取川沿いにも露出しています。
砂岩・珪質泥岩・チャート・石灰岩などの岩塊が泥岩の基質の中に埋められたように含まれています。
国道256号を洞戸の市街地から北進し、板取大橋を過ぎて3kmほど進むと板取一里保木のキャンプ場があります。キャンプ場にあるつり橋近辺から下流に向けて右岸は180mほど、左岸は280mほど連続して岩石が露出しています。右岸(西側)は観察しやすいです。角礫状になったチャート、チャート層、珪質泥岩層、石灰岩チャート互層などの岩塊が見られ、その間に砂岩やチャートなどを含んだ黒色泥岩が分布しています。
この写真はチャートが角礫状となった岩塊と基質の泥岩との接触部を東から撮ったものです。
次の写真はチャート層の岩塊と基質の泥岩との接触部を南東から撮ったものです。
下の写真はチャートの礫を含んだ珪質泥岩を南から、その下の写真は石灰岩チャート互層を東から撮ったものです。
下の写真で表面がごつごつした感じのものがチャートで、なめらかなものが石灰岩です。四枚とも同じような写真が2枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸や黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。