美並町新三日市橋上流の混在岩【長良川本流沿い露頭編90】

地質図によると、今回紹介する混在岩の露頭(×地点)の周辺、特に南側(下流側)は広くメランジュからなる地層(灰色(Mmx))が分布します。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

その中に、5万分の1の地質図にも表現できるような数100m~1kmの規模をもつチャート(オレンジ色(Mch))がところどころに含まれています。

写真は混在岩の露頭を北東からパノラマで撮ったものです。

郡上市美並町三戸三日市の新三日市橋上流70mほど左岸河床露頭

メランジュからなる地層を構成するのは、主に混在岩(基質となる泥岩層の中に大小さまざまな砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含む岩石)です。

ここの露頭の混在岩は、黒色の泥岩の中に、おもに数cm~20cmの径をもつ砂岩の礫(岩塊)を多く含んでいます。50cm径を超える砂岩の礫(岩塊)もところどころに入っています。

下の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー頭部の左少し離れたところを近づいて撮ったものです。黒っぽい基質の部分は泥岩で、灰色の礫は砂岩です。

下の写真は、上の写真の露頭を北西(右側)から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。

前回の記事はこちら。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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