美並町三日市の砂岩層【長良川本流沿い露頭編91】

長良川沿いの砂岩・泥岩その2で紹介した美並町三日市の砂岩層を再度紹介します。

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美並町䦰本(くじもと)と三日市に架かっている講話橋の左岸を堤防沿いに西へ(下流に向かって)350mほど進むと、左岸に岩石が連続して露出しています。

郡上市美並町三戸三日市左岸露頭

その露出しているのが、砂が堆積して固まった砂岩です。

砂などが水中で静かに堆積するときは、粒度の大きなものが先に沈み、粒度の小さなものが遅れて沈みます。そのため一回の堆積においては、大きな粒が下の方に、小さな粒が上の方に堆積します。このように、下部から上部に向かって堆積物の粒の大きさ(粒径)が次第に小さくなっている堆積構造を級化層理と呼びます。級化層理が見られる場合は、堆積時の上下がわかります。

下の写真は、上の写真に写っているハンマーの上部を近づいて撮ったものです。堆積面(オレンジ色の点線)は斜めになっていますが、の方は砂粒が大きく、の方は砂粒が小さいのがわかります。写真の縦は10cmです。

下の写真は、上の露頭の裏側を東から撮ったものです。こちらにも級化層理が見えます。

地質図において、砂岩層が露出している×地点は黄色(Mss)の中にあり、黄色はおもに砂岩からなる地層です。南にはメランジュからなる地層(Mmx)が広く分布しています。

なお、一部の写真は「長良川沿いの砂岩・泥岩その2」で掲載した写真を使用しました。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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