非溶結の凝灰岩【板取川沿いの岩石21】

奥美濃酸性岩類は、美濃市北部、関市洞戸~板取、郡上市八幡町西部などの山頂や尾根上などの標高の高いところに点在するように分布しています。

そのため、板取川沿いに広く分布しているわけではありませんが、関市板取岩本の川原でも見ることができます。

関市板取岩本:非溶結の凝灰岩

国道256号を北進し、板取老洞と生老のほぼ境界で郡上方面に右折することなく、そのまま県道25号で北進します。板取上ヶ瀬の板取事務所を越え、板取小学校方面に向かう途中に右側に「岩本」の表示板があり、左側にテニスコートと岩本集会所があります。岩本集会場の西に川原へ下りる道があり、川原の左岸を下流(南)に向かって100mほど歩いたところに岩石が露出しています。

ここに露出している奥美濃酸性岩類の凝灰岩は、板取川沿いの岩石その3板取川沿いの岩石その16で紹介した溶結凝灰岩とは異なっているようです。

近づいてみると、見た目楕円形の本質物(奥美濃酸性岩類の一連の噴出物)が点在します。
火山豆石または軽石だと思われますが、つぶれていないので溶結はしていないと考えられます。

下の写真は近づいて凝灰岩を接写したもので、灰色の楕円形のものが見えます。
写真の縦は3cmで、スケールの一目盛りは1mmです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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