チャートの褶曲【長良川本流沿い露頭編19】

美濃市横持の層状チャートの褶曲について紹介します。

チャートは、砂や泥の供給がないような陸地から離れた深海底で、放散虫などの微小な生物の遺骸が堆積したものがもとになっています。それが、海洋プレートによって運ばれ、陸地にくっついた(付加した)ものを現在見ているのです。

本来チャートは深海底で水平方向に堆積していますが、陸地に付加したため、現在はかなり変形した状態で露出しています。チャートを見ると、地層が曲がっていることが多いです。これを褶曲している、と呼びます。

この露頭の層状チャートは、数cm~7cmほどの厚さをもった淡青灰色~暗青灰色のチャート層の間に、数mm~1cmの厚さの泥岩層が挟まれています。泥岩層の厚い部分は2cmほどのところもあります。

スケールとして置いてあるハンマー、シャープペンシルの長さはそれぞれ約28cm、約14cmです。同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

地質図では、層状チャートの褶曲が見られる×地点の周辺は西北西-東南東にオレンジ色(Mch)が分布していますが、おもにチャートからなる地層です。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)

こちらでは迫間不動尊のチャートの褶曲を紹介しています。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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