チャート中の泥岩の貫入【板取川沿いの岩石15】

関市洞戸高見と板取白谷の境界を板取大橋が通っています。板取大橋から下流側(東側)を見ると、下の写真のように見えます。

関市洞戸と板取の境界地点:チャート中の泥岩の貫入

白色の点線で囲まれたところに近づくと、チャート中に泥岩が入り込んでいるのが見えます。岩石にあるものが貫入するには、岩石の割れ目などに液体状のものが入り込む必要があります。

そのため、普通はマグマなどの液体が他の岩石に貫入し、その後固結するわけですが、砂岩や泥岩のような堆積岩が他の岩石に貫入する場合(砕屑岩脈と呼びます)もあります。砂岩や泥岩などが液状化して貫入したものと思われます。ここではチャートに泥岩が貫入しています。ただ、原因など詳しいことはわかっていません。

上の写真はチャートを北東から、そして近づいて撮ったものです。

白っぽくまた褐色っぽく見えるのはチャートで、黒っぽく見えるのは泥岩です。同じような写真が2枚並んでいますが、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、下の●を重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

関市洞戸事務所東の国道256号を北進し、約7.9km進むと板取大橋を渡ります。板取大橋を渡る手前の右側(東側)に川原へ下りる道があります。川原に下りて北側を眺めると、川の水面から2箇所で岩盤が出ていますが、南から見て左側(西側)のものです。近辺の板取川右岸にはチャート層破断した砂岩泥岩互層が見られます。

最後の写真はもう少し近づいて北東から撮ったものです。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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