長良川本流沿い露頭編32で紹介した砂岩層中の貫入岩と石英脈の露頭から上流(北東)へ15m強ほどの河床には、砂岩泥岩互層が露出しています。
砂岩泥岩互層は、砂岩層と泥岩層が交互に堆積している地層です。
砂と泥の混じったものが水の中で斜面などを流れ下ると、砂層の上に泥層が堆積します。それが何回か繰り返されると砂層と泥層が交互に堆積し、固結すると砂岩泥岩互層となります。
砂岩泥岩互層【津保川沿いの岩石3】
関市下之保多良木の多良木橋下に、美濃帯堆積岩類の砂岩泥岩互層が露出しています。 砂岩や泥岩は、海洋プレートにのって運ばれてきた玄武岩質溶岩や石灰岩、チャート層...
灰色に見えるのは砂岩層で、黒っぽく見えるのが泥岩層です。
地質図において、この露頭周辺は黄色(Mss)で、おもに砂岩からなる地層が分布しています。実際には、砂岩層や砂岩泥岩互層、砂岩層中の貫入岩や石英脈が見られます(「長良川本流沿い露頭編その31~34」で紹介)。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)
砂岩層中の石英脈【長良川本流沿い露頭編31】
美濃市須原にあるタイヤバルブ関連の工場裏(南側)の長良川右岸沿いの砂岩層中には、石英脈が多く入っているのが見られます。中には、小さな晶洞(岩石中にある空洞)があって、幅が1mm前後、高さが5mm前後の石英の結晶(水晶)が見られます。
スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。真中の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、下方にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。