地質図によると、長良川本流沿い露頭編その84で紹介した美並町高原の北から、美並町三日市の南までメランジュからなっていて、ところどころにチャートの巨大な岩塊が含まれる状況です。

今回紹介する上苅安の混在岩の露頭は、高速道の橋梁「野首橋」から上流200mほどの左岸にあります。周囲にはチャートの岩塊が突き出た状態で露出しているところもあります。

混在岩
混在岩はメランジュを構成している岩石で、黒色の泥岩の中に大小さまざまの砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含んでいます。
ここの混在岩は、基質となる黒色の泥岩の中に、1cm~数10cm径の砂岩やチャートの礫が含まれています。中には50cmほどの径をした砂岩も含まれます。

下の写真は、上の写真のハンマー右少し上を近づいて撮ったものです。

下の写真は、上の写真のハンマー周辺を近づいて撮ったものです。黒色の泥岩の中に、灰色の砂岩や白っぽいチャートの礫が含まれています。
スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

地質図において、混在岩の露頭(×地点)は灰色(Mmx)の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。周囲にはオレンジ色(Mch)の連続性のない岩体(巨大な岩塊)が分布しています。オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
