美並町上苅安の混在岩【長良川本流沿い露頭編86】

地質図によると、長良川本流沿い露頭編その84で紹介した美並町高原の北から、美並町三日市の南までメランジュからなっていて、ところどころにチャートの巨大な岩塊が含まれる状況です。

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今回紹介する上苅安の混在岩の露頭は、高速道の橋梁「野首橋」から上流200mほどの左岸にあります。周囲にはチャートの岩塊が突き出た状態で露出しているところもあります。

郡上市美並町白山上苅安左岸河床露頭(高速道の橋梁より北東200mほどの左岸)

混在岩

混在岩メランジュを構成している岩石で、黒色の泥岩の中に大小さまざまの砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含んでいます。

ここの混在岩は、基質となる黒色の泥岩の中に、1cm~数10cm径の砂岩やチャートの礫が含まれています。中には50cmほどの径をした砂岩も含まれます。

下の写真は、上の写真のハンマー右少し上を近づいて撮ったものです。

下の写真は、上の写真のハンマー周辺を近づいて撮ったものです。黒色の泥岩の中に、灰色の砂岩や白っぽいチャートの礫が含まれています。

スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

地質図において、混在岩の露頭(×地点)は灰色(Mmx)の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。周囲にはオレンジ色(Mch)の連続性のない岩体(巨大な岩塊)が分布しています。オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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