郡上市美並町の木尾と母野の間に、白石橋が架かっています。
白石橋付近の右岸(西側)において、橋梁下から上流にかけて砂岩及び泥岩と貫入岩が見られます。白石橋下右岸河床露頭には、地面から数10cmの範囲で泥岩層とそれを貫く貫入岩が露出しています。
写真は河床露頭を西南西からパノラマで撮ったもので、中央部に縦にのびるのが貫入岩で、左側にあるのが泥岩層です。貫入岩の右側は水の中で見えていません。中央左下に写っている黄色のスケールは1mです。
この露頭の近く(前々回の「長良川本流沿い露頭その53」で紹介)にも花崗斑岩が露出していますので、この露頭の貫入岩も花崗斑岩と思いますが、肉眼で観察する限り石英がわからず、斜長石が多く入っていて、安山岩質にもみえますので、ここでは貫入岩としておきます。貫入岩は幅が3mほどで、東北東-西南西に延びています。泥岩層は暗灰色~黒色をしています。泥岩層も貫入岩も、地面から少し露出していますが、浸食の違いで貫入岩の方がやや突出していて、かつ節理面で割れていてとがった面が多く露出しています。
地質図において、この露頭地点(×点)は黄色(Mss)が分布していて、黄色はおもに砂岩からなる地層です。貫入岩は規模が小さいため、表現されていません。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)
下の写真は泥岩層と貫入岩の境界付近を近づいて撮ったものです。ハンマーが写っている左側が泥岩層で、右側の角ばった岩石がいくつも見られるのが貫入岩です。
下の写真は、上の写真の位置から西南西に10m強にある貫入岩を撮ったものです。
下の写真は貫入岩を接写したもので、写真の縦は5cmです。
同じような写真が二枚並んでいる写真は、それぞれの写真の黒丸または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見ることができます。