今回は、長良川鉄道の車窓からみた岩石1で紹介した、洲原神社の南に露出している長良川右岸の露頭を再度紹介します。
美濃地方に広く分布する美濃帯堆積岩類は、2億9000万年~1億4000万年ほど前に海洋で噴出したり堆積したりしたものが、海洋プレートの沈み込みによって大陸の縁にくっついた岩石です。
そのため、美濃帯堆積岩類には火山から噴出した玄武岩質溶岩などの火山岩類も含まれます。洲原神社の南周辺には、玄武岩質溶岩が分布しています。
写真は玄武岩質溶岩が露出しているところを南から撮ったものです。左側の島状に露出しているのと右側に続いているのが玄武岩質溶岩で、その手前に分布しているのは砂岩層です。
周辺の地質図はこちらです。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)
この露頭のある×地点とその北東には、緑色(Mbs)がしばらく分布していることが分かります。緑色はおもに緑色岩(玄武岩質火山岩類)からなる地層を表しています。また、×地点の北東に小規模に分布するそら色(Mlm)はおもに石灰岩からできた地層、対岸(左岸)の黄色(Mss)はおもに砂岩の地層です。
下の写真は玄武岩質溶岩を撮ったもので、その下の写真は中央少し右を近づいて撮ったものです。
下の写真は、島状に露出している玄武岩質溶岩の東にある露頭(同じく玄武岩質溶岩)を北西から撮ったものです。
下の写真は、上の写真の中央少し左を近づいて撮ったものです。スケールのために置いてあるハンマーの長さは約28cmです。
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