鏡肌(スリッケンサイド)【長良川本流沿い露頭編26】

地層や岩石がある面を境にずれ動いた場合、その食い違いが生じた面を断層面といいます。

その断層面の両側の岩石が緻密で硬い場合は、断層面の摩擦のため磨かれたようになります。これを鏡肌(スリッケンサイド)といいます。

岐阜県美濃地方で有名なのは、県の天然記念物になっている岐阜市の鏡岩です。

https://www.pref.gifu.lg.jp/page/4769.html

千鳥橋と藍川橋の間(長良川右岸堤防道路)にあるトンネルの北にあります。チャート内の断層によって、チャートが平らに磨かれたようになっています。下河和下の長良川沿いで見られる鏡肌もチャートでできています。

この露頭の場所は、前回長良川本流沿い露頭編25で紹介したチャートと砂岩の境界の露頭から北へ35mほど進んだところにあります。

層状チャートは、暗青灰色をした5cm~10cmの厚さのチャート層の間に、灰色の5mm~1cmほどの厚さの泥岩がはさまっています。鏡肌は幅が230cmほど、高さは30cm~80cm、北北東-南南西を向いて、75度の傾きです。

写真は北上から撮ったもので、黄色のスケールは約20cmです。

周辺の地質図はこちらです。この露頭が見られる×地点はオレンジ色(Mch)で、おもにチャートからなる地層です。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)

左岸を通ると、鏡肌は足元から下に見えます。下の写真は鏡肌に近づいて北から撮ったもので、写っている黄色のスケールは50cmです。

昨日の記事はこちら。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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