長良川沿いのチャート7でも紹介した露頭ですが、再度紹介します。
国道156号を美濃市の市街地から北上し、新立花橋(青い橋)の手前にある新部の交差点を右折して、県道324号白山美濃線を東へ進むと、600mほどのところで恵通谷と呼ばれる支谷が長良川に流れ込んでいます。その手前のガードレールに「亀石」という表示があります。
そこから川へ降り、東の方へ進むと層状チャートと泥岩層が隣接して露出しています。
層状チャートは数mの高さで露出しているのに比べて、泥岩層は水面近くにほとんど平らで露出しています。
一般的にチャートは硬く侵食されにくい岩石で、一方砂岩や泥岩は比較すると硬くはなく侵食されやすい岩石です。一概には言えませんが、侵食の違いで露出の状況が異なっていると考えられます。
層状チャートは、淡青灰色をした数cm~8cmほどの厚さのチャート層の間に、数mmの厚さの泥岩がはさまっています。泥岩層は、緑灰色~暗灰色をした数cm~20cmほどの厚さの層が積み重なっていますが、やや層がわかりづらいです。
下の写真は、長良川沿いのチャート7でも掲載した写真です。中中央から上の背の高い岩石が層状チャートで、下部の平らに近い状態で広がっている岩石が泥岩層です。
中下の写真は、上の写真のハンマー周辺を近づいて北東から撮ったものです。
下の写真は、泥岩層を南東から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
地質図において少しずれてはいますが、×地点近くにオレンジ色(Mch)と黄色(Mss)の境界があります。オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、黄色はおもに砂岩からなる地層です。(地質図はジオランドぎふより。岐阜県博物館提供)