レンズ状の砂岩が入った泥岩層【長良川本流沿い露頭編143】

郡上市八幡町有坂には、石英斑岩などの小規模な貫入岩は点在するものの、砂岩層などの砕屑岩類が広く分布しています。

前回の長良川本流沿い露頭編その142の砂岩層を越えて、上流に向かって進むと川は左へ(西へ)大きく曲がります。長良川の右岸側に家具製造所がありますが、その建物の北側には広く砂岩層が露出しています。建物の中央付近の北側には、レンズ状の砂岩が入った泥岩層が砂岩層にはさまった状態で見られます。

郡上市八幡町有坂坪佐の北の右岸露頭(家具製造所の中央付近の北方にある右岸露頭)

砂岩層は、全体的に青灰色~灰色をしたおもに中粒砂からなっています。はさまれている泥岩層は全体的に暗灰色で、厚さが23cm~45cmです。幅が数cm~10cm、長さが10数cm~数10cmのレンズ状をした砂岩が多く含まれます。

写真は上の写真の中央部を撮ったものです。上半分は砂岩層で、下半分は泥岩層です。ハンマーの柄の部分から下に泥岩層がはさまっている形です。

下の写真は、上の写真のハンマー左に近づいて撮ったもので、白い点線枠の内側を撮ったものが下の写真です。全体的に泥岩層で、スケールの目盛りで1cm、7cm、16cmの右側にそれぞれレンズ状の砂岩があります。

下の写真は、上の写真の露頭を東から(右から)撮ったもので、スケールの右に泥岩層が縦に写っています。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

地質図において、この露頭(×地点)は黄色(Mss)中にあり、黄色はおもに砂岩からできている地層であることがわかります。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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