石英斑岩【長良川沿いの花崗斑岩6】

花崗斑岩の中で、石英の自形結晶(斑晶)が大きく目立つものを石英斑岩と呼びます。石英斑岩は花崗斑岩と比べると斑晶が少なく、長石の斑晶が目立たないことが多いです。

今回は郡上市八幡町五町の長良川沿いで見られる石英斑岩を紹介します。

国道156号線を北上し、郡上市八幡町に入ります。八幡I.C口交差点を越え、800mほどを左折し、しばらくすると報徳橋があります。報徳橋の近くに車を止め、報徳橋の手前(東)を南に進むと、川原(左岸側)へ下りることができます。川原へ下りると石英斑岩が露出しています。

対岸(右岸)でも石英斑岩が露出していますが、その石英斑岩を他の岩石が貫入しているのが見られます。
安山岩質の貫入岩と思われます。白っぽい石英斑岩が美濃帯堆積岩類である砂岩層(砂岩泥岩互層もあり)に貫入した境目付近に貫入しています。

上と次の写真は長良川左岸で撮ったもので、花崗斑岩を接写したものと、少し離れたところから撮ったものです。上の写真の縦は約6cmです。

下の写真は対岸(右岸)で南東より撮ったもので、石英斑岩を他の岩石が貫入しています(中央部の上下方向に延びているのが貫岩)。貫入岩の左側は石英斑岩で、右側は砂岩です。

上の写真は同じような写真が並んでいますが、写真の下にある左の●と右の●を重なり合わせるように見ると立体的に見えます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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