都市で見られる化石【名古屋編その15】東桜会館(栄)

今まで名古屋駅周辺で見られる化石を紹介してきましたが、周辺でも化石が見られる場所が何箇所かあります。しばらく栄周辺で見られる化石を紹介します。

今回紹介するのは、東区東桜2丁目にある東桜会館です。東桜会館は中部電力創立50周年を記念して、2001年に開館した建物です。

東桜会館は、建物の外壁全体にドイツ産のジュラマーブルイエローという石材が使われています。このジュラマーブルイエローは、アンモナイト、ベレムナイト、海綿動物などの化石が多く入っていることで知られています。

外壁ですので、20年以上風雨にさらされ風化していますが、どこを見てもアンモナイトなどの化石が入っているため、好きな方は見ていて飽きないでしょう。
写真が9枚ありますが、いずれも東桜会館外観、外壁の写真です。

アンモナイト(横断面)

1~4枚目はアンモナイトの横断面です。アンモナイトの形がはっきり見えます。

多くの写真に細かい白い粒が多く写っていますが有孔虫だと思います。

アンモナイト4の写真は、中心に写っているのは横断面ですが、その左に写っているのはアンモナイトの殻の端を切り取ったものです。

アンモナイト(縦断面・斜め)

5枚目・6枚目は、アンモナイトの縦断面です。よく見る形とは違うため、ぱっとは気づきにくいかもしれませんが、こちらもアンモナイトです。

アンモナイト7は斜めに断面を見ています。

断面によるアンモナイトの見え方はこちらをどうぞ。

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べレムナイト・海綿動物

こちらはベレムナイトです。

最後は海綿動物です。

海綿動物については、こちらもどうぞ。

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写真にスケールを示してありますが、指を一緒に撮った写真から長さを読み取ってつけたものですから、正確さはやや欠けます。

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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