砂岩層と黒色泥岩の岩片【長良川本流沿い露頭編142】

郡上市八幡町有坂坪佐に有坂公民館があります。そこから歩いて、右岸の堤防を北へ270mほど進むと、石(円礫)とコンクリートでできた階段がありますので、河原へ下ります。さらに、北(上流)へ25mほど進むと河床に砂岩層が露出しています。

郡上市八幡町有坂坪佐右岸河床露頭(有坂公民館から北へ300mほどの右岸河床)

周辺にもほぼ連続して、砂岩層が露出しています。下流(南)へ数10mのところには、泥岩の岩片が多く入った砂岩層が河床に露出しています。(ただし、水量が多いときは水面下になります。)

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また、階段から北へ100m弱進んだところには、下の写真のような砂岩層が露出しています。写真は泥岩の岩片が多く入った砂岩層の露頭を南から撮ったものです。

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美濃帯堆積岩類中の砂岩泥岩は、陸側から海洋へ運び込まれて堆積した砂や泥がもとになっています。それが、玄武岩質溶岩(玄武岩質火山岩類)、石灰岩、チャート、珪質泥岩などの海洋で噴出したり堆積したりしたものと一緒に大陸の縁(現在の日本列島)に付加し、混じり合ったものを現在見ているのです。

下の写真は上の写真の中央部を近づいて南から撮ったものです(ハンマーの位置は同じです)。ハンマーの右側には泥岩の岩片が多く入っているのがわかります。大きさは数cm~5cm径のものが多いです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。

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下の写真は、北へ進んだところの砂岩層の露頭を北からパノラマで撮ったものです。

地質図において、上、中上の写真の露頭(×地点)周辺は黄色(Mss)が広く分布しています。黄色はおもに砂岩からなる地層です。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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