長良川本流沿い露頭編その111では、八幡町貝付-名津佐に架かっている高速道路の東と西の橋脚の間に露出しているチャートと玄武岩が混在している露頭を紹介しました。
そこから東側の橋脚の北へ50mほど進むと、玄武岩質溶岩が露出しています。そして、その玄武岩質溶岩にはチャートの角礫が入っているのを確認することができます。
チャートの角礫が入っているということは、玄武岩質溶岩が噴出する前にチャート層があり、そこを貫いて噴出したことを物語っています。
ここの露頭では、緑灰色の玄武岩の中に、暗青灰色のチャートの角礫を含んでいます。
ハンマー頭部の左上にある礫が14cm×14cmのチャートで、見にくいですがその礫の左下にあるのが横36cm×縦18cmのチャートの角礫(レンズ状)です。
スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。
地質図において、チャートの角礫を含む玄武岩質溶岩の露頭(×地点)の付近には、緑色(Mbs)、オレンジ色(Mch)、灰色(Mmx)が分布しています。緑色はおもに玄武岩質火山岩類(緑色岩)からなる地層で、オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、灰色はメランジュからなる地層です。