美並町䦰本(くじもと)の混在岩【長良川本流沿い露頭編92】

国道156号を北進し、美並町の三日市トンネルを通り抜けると、交差点があり、左に新美並橋があります。その新美並橋を渡り、右岸の堤防沿いを下流に向かうと、新美並橋の南(下流)約150mから講話橋にかけて、左岸河床に断続的に岩石が露出しています。

その岩石はいずれも混在岩です。

郡上市美並町山田䦰本左岸河床露頭(新美並橋下流250mほどの左岸河床)

その中でも新美並橋から南250mほどのところに露出している混在岩の露頭が見やすいです。

ここの露頭は、基質の黒色~暗灰色の泥岩に、おもに数cm~15cm径の礫が入っています。礫(岩塊)で大きなものは50cm~1mほどの径をもったものもあります。多くは砂岩ですが、チャートも入っています。また、基質の部分である泥岩には、一定方向の割れ目が見られます。

下の写真は、上の写真に写っているハンマーの左上を近づいて撮ったものです。黒っぽい基質部分は泥岩で、白っぽい礫(岩塊)は砂岩です。

下の写真は、上の写真の露頭を南西から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。

地質図において、講話橋あたりから北の深戸駅あたりまで灰色(Mmx)が分布していて、灰色はメランジュからなる地層です。この混在岩の露頭(×地点)は灰色の中にあります。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

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この記事を書いた人

元小中学校の教員(岐阜県美濃地方)。
定年退職し、今までなかなかできなかった川沿いの地質などを見て回っています。
特に、長良川沿い(支流を含めて)、長良川鉄道沿いの地質を広めていきたいと思っています。
「みのひだの地質99選(岐阜新聞社発行)」とHP「ジオランドぎふ」を参考に、岐阜県美濃地方を歩いています。

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