長良川鉄道の車窓からみた岩石その4で紹介した混在岩と層状チャートの露頭を再度紹介します。
前回の長良川本流沿い露頭編その71で紹介した露頭の数100m上流左岸にあたります。
https://minotigaku.com/riverside/nagaragawa/nagara-71/
前回同様、美並町根村にある接骨院の先を右折して、そこから50mほどをもう一度右折します。支流沿いを東へ進むと橋が右手にありますが、そのまま70mほど進むと左に曲がります。そこから北へ約200m進むと河原へ降りる階段があります。その階段下に混在岩の露頭があります。
混在岩は美濃帯堆積岩類などの付加体堆積物に特徴的な岩石で、黒色の泥岩の中にチャートや砂岩などの大小の礫(岩塊)が入った岩石です。
この露頭では、黒色~暗灰色の泥岩の中に、径が数cm~数10cmの灰色~暗灰色の砂岩が入っています。
真中の写真は、上の露頭から東へ5mほどのところにある混在岩を近づいて撮ったもので、灰色に写っている礫(岩塊)は砂岩です。
下の写真は、1番上の露頭から北へ30mほど進んだところにある層状チャートの露頭を南から撮ったものです。
北へ30mほど進んだところには、層状チャートが露出しています。この層状チャートは、淡緑灰色~暗青灰色をした数cm~7cmの厚さのチャート層の間に、淡緑灰色をした数cm~5cmの厚さの泥岩層がはさまっていて、泥岩層が厚いという特徴があります。
下の写真は層状チャートを近くから撮ったもので、チャート層と泥岩層の厚さがほぼ同じであることがわかります。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。
また、層状チャートの露頭からさらに北へ20mほどのところには、チャートに貫入岩が入っている露頭も見られます。
地質図において、この露頭がある×地点は灰色(Mmx)の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。南と北には、おもにチャートからなる地層(オレンジ色(Mch))が分布しています。